目次
MGC(Marathon Grand Championship.マラソングランドチャンピオンシップ)
MGC(Marathon Grand Championship.マラソングランドチャンピオンシップ)
とうとう明日に迫ってまいりました MGC!
私が常々注目している、大迫傑選手と設楽悠太選手を分析したいと思います。
私の着目点は次の3点です。
■骨盤・股関節の動作
■上半身の動作
■下肢の歪み・癖
以前のブログ【 アスリート・有名人のカラダの歪み・癖をまとめてみました 】では、次のように書きました。
長距離走やサッカー、テニスなどの長時間にわたって活動する競技や、野球のピッチャーなどの何十回・何百回と反復する動作においては、少しの歪みや癖が積み重なって、ゲーム後半のパフォーマンスに影響したり 傷害が発生したりします。
マラソンも もちろん この考えです。
ホクレン・ディスタンスチャレンジ10000m
2019年7月22日に行われた 網走大会で、大迫傑・設楽悠太 両選手が走りました。
「 ★ライブ配信★【ホクレンDC2019】第5戦網走大会 」
モデル化したものを以下に示し 特徴・考察を述べます。
(Animated GIF) (※膝から下は省略しています)
両選手の特徴比較(1) … 骨盤・股関節の動作
大迫選手は骨盤を前傾にしたり 立つように戻したり(後傾方向)を繰り返すフォーム。
それに対して設楽選手は、骨盤の傾斜をほぼ一定に 変えずに走ります。
しかしながら、大迫選手の大学時代や2017年くらいの映像を見ると、それほど この挙動が顕著ではありません。
【 大迫君早大快走! 20120520 関東インカレ男子1部5000m決勝 】
【 大迫傑、福岡国際マラソン2017で日本歴代5位の快走で日本人トップの3位 】
ハムストリングの伸張反射を意識されて、フォームを微調整されたのかもしれませんし、筋トレーニングの結果かもしれません。
両選手の特徴比較(2) … 上半身の動作・上下動
上記の大迫選手の骨盤動作に連動して、
●上半身の前傾姿勢と 鉛直に立てるように 上半身を反った姿勢とを 繰り返したり、
●上半身を水平回旋(ツイスト)しておられます。
(設楽選手は、ホクレン・ディスタンスの映像を見る限り、上半身の挙動やツイストも比較的小さいです)
これらの動作に伴ない身体全体の上下動も大きくなっています。
考察 … 疲労の蓄積
マラソンでは、トータル何万歩とステップがあるので、そのたびに前述の骨盤動作と この上半身の動作を繰り返すと、背中・腰・骨盤に疲労が蓄積します。
例えば、腰痛などがあると下肢の筋力低下が起こるように、腰部に過度の筋緊張・疲労などがあると 腰髄から下肢に対する神経伝達に影響して、下肢のパフォーマンスにも不調をきたします。
以下のブログでも述べましたように、硬さのある腰周辺の筋肉をコンディショニングすると、「足がポカポカ温かくなってきた」と 神経伝達の正常化による 血流改善などが現れたりしますので、マラソンなどの長時間の競技においては、腰の疲労蓄積や筋緊張を生じる動作は避けるべきです。
考察 … 全身の活用
しかしながら マラソンは、ゴールした時に下肢のみ疲労しているのではなく、身体全体が均等に疲労しているのが理想だと 私は考えます。
例えば、レース中 足が疲れてきた場合は、腕を振ったり 体幹のツイストを大きくしたりして、足以外の あらゆる反力を発動させて走りを引っ張っていくとか、その人の骨格や筋力バランスなどに応じて全身を活用するのが 効率的だと思います。
大迫選手の場合は、骨盤や上半身の耐性が人より優れているので 活用されているのかもしれません。
両選手の特徴比較(3) … 右下肢の歪み・癖
大迫選手は右足の爪先が少し外を向いてます。
設楽選手の右下肢の歪みについてはブログをご参照ください。
両選手に歪みがありますが、大迫選手の方が程度が小さいです。
まとめ
結論としては、大迫選手の福岡国際マラソン2017のフォームがベターだと思いますが、大迫選手は ご自身の耐性・特性やトレーニングの結果、今のフォームに到達されていると想像します。
設楽選手の右下肢の歪みは 引き続き心配ですが、メンタルが強そうなので楽しみです!
MGCって楽しいですねぇ♪
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
↓ ブログのバックナンバー(総括)はこちらへ
コメント