交通事故対応のキーポイント

初めて交通事故にあわれた方は、その特殊な手続きなどに戸惑うと思います。

重要と思われる 交通事故のキーポイントを述べますので 参考にしてください。

目次

(1)事故後すぐ 

  (1)-1 まず注意すること

  (1)-2 警察へ連絡

  (1)-3 病院・診療所での診察


(2)事故後 数日間 

  (2)-1 事故後 数日間が大事

  (2)-2 弁護士


(3)ご用意いただくもの 


(4)通院中 

  (4)-1 病院と接骨院の併用

  (4)-2 転医:医療機関の変更


(5)通院終了後 


(6)注意!よくある保険会社の説明 


(7)その他 交通事故 知恵袋 chiebukuro 

  (7)-1 首のムチ打ちのケース

  (7)-2 過失0対10でも被害者も損

  (7)-3 見舞金プレゼントに注意!

 

(1)事故後すぐ

 

(1)-1 まず注意すること … 感覚麻痺

交通事故にあうと、多くの人は興奮してアドレナリンなどのホルモンが分泌された状態となります。

そうすると、心拍数や血圧が上がると共に、「痛覚の麻痺」が起こり、痛いはずなのに あまり感じない鈍感状態となります。

なので、事故直後「ちょっと痛いくらいかな」という時でも、下記の「警察へ連絡」「病院・診療所での診察」必ず実行しましょう。

そして、飲酒する人は飲まずに、数日間 通院以外は安静にした方が、後々の回復に 良い方向に つながります。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

 

(1)-2 警察へ連絡

◆ 警察立ち合い

現場から警察へ電話し、警察に立ち会ってもらうと、調書を作成されます。
そして、交通事故証明書を発行してもらいます。

◆ 加害者に逃げられた場合、急ぎの用事があった場合、または重症の場合

様々な理由により 事故直後に警察を呼べなかった場合、後日でも、被害者側だけでも良いので必ず警察へ連絡しましょう。

◆ 警察への連絡は必須

物損や身体の負傷がないからといって「まあ いいか」と省略せず、前述の痛覚麻痺も考慮し、かつ 後で相手方と もめないためにも、警察への連絡は必須です。

 

(1)-3 病院・診療所での診察

◆ 診断書

ぶつけられた車の損害以外に、むち打ちなどの身体のケガがある場合、診察を受けて 医師に診断書を書いていただきます。

事故現場の近くにある病院・診療所でokです。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

そして、その診断書を警察へ提出するように言われます。

診断書の原本を警察へ提出するのですが、携帯電話によるカメラ撮影(写メ)でもなんでも結構ですので、コピーをとっておいてください。(※後述参照)

◆ 「1~2週間の治療/加療を要する」

病院・診療所が発行する診断書には、捻挫や挫傷の場合上記のように 短期間で回復するように表記されています。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

 

(2)事故後 数日間

 

(2)-1 事故後 数日間の療法がとても大事!

事故後の数日間に、「痛い」という記憶や思いをできるだけしないように処置することで、その後の改善のスピードが違ってきます。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

他院での初期対応が悪くて、後遺症が生じそうな状態で当店へ 移って来られる患者さんが 時々あります。

前述の感覚麻痺の数日後、局部的な鋭い痛みを感じるようになったり、 直後は痛くなかったところが 痛くなる場合が往々にしてあります。

新たに痛い部位が増えた場合は、再度 病院・診療所の診察を受けて、診断書を再発行してもらう必要があります。 
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

 

(2)-2 弁護士

加害者加入の保険会社との調整などにおいて 円滑に進めるために、被害者は できるだけ早めに弁護士をたてて 自身で直接交渉しないようにすることをお薦めします。

被害者自身が加入している任意保険に「弁護士特約」が付いているなら、迷わず弁護士をつけましょう。

その他、次のような事情や理由があります。

● 状況によっては弁護士を立てないと損をするケースがあります。
● デキる弁護士だったら なお良い(3日に1回程度の通院でもいいと言う弁護士 : 通院日数に比例して接骨院/整骨院は儲かりますが 被害者は 比例して賠償金が増加しないケースがあります)。
● 加害者側保険会社との面倒な調整(※注)や、慣れない慰謝料などの交渉もあるので、個人で請求すると 騙されたり 不利益をこうむったりします。

(※その他 詳細は来店時 説明します)

 

(3)ご用意いただくもの

ご来店に際して ご用意いただくものは 以下のとおりです。

◆ 診断書のコピー等

前述の診断書のコピーを見せていただきます。

もし 無い場合でも、加害者側の保険会社に確認しますので 大丈夫ですが、少し時間をいただきます。

◆ 加害者側保険会社の連絡先・担当者名

加害者側保険会社へ(※できれば弁護士を通して)「接骨院へ通院する」と連絡され、当店の電話番号などを伝達いただければ、即時に加害者側保険会社の担当から当店へ連絡があるのが普通なのですが、間違いを防ぐために 念のため うかがっています。

◆ ※医療費について

追突事故(オカマ事故)など、100%加害者側の過失である場合は、当店では被害者の方からは料金をいただきません

加害者加入の保険会社などから、料金を受領します。

また 過失割合が1対9や2対8などの、ほとんど相手側の過失の場合も、通常は料金をいただきません。

 

(4) 通院中

 

(4)-1 病院と接骨院の併用

「頭痛がひどくなった」「入眠障害」「めまい・吐き気・耳鳴りなど症状が重い」など、整形外科・接骨院で対応できない自律神経症状の場合、心療内科などを併せて受診するのも自由にできます。 弁護士経由で加害者側に伝えて通院しましょう。

次の要望がある場合、接骨院の通院と併用(並行して通院)することができます。

● 整形外科・心療内科が処方する鎮痛薬・湿布・入眠剤や頭痛薬も欲しいが 接骨院にも通いたい。
後遺症(※注)が残りそうな可能性があり 治癒後 整形外科医の認定が欲しい。

 

(4)-2 転医:医療機関の変更。通っている接骨院をかえたい

通院をしていて 次のように感じたり、処置に疑問があるケースがあります。

● 「通院している接骨院・整形に満足できない・合っていない」
● 「通院しやすい近くの病院・整形へ行きたい」
● 「腰や首に痛みがあるのに 牽引療法を受けている[誤った療法]」
● 「筋肉や関節などの炎症がひどいのに 湿布を処方されていたり、マイクロ波・赤外線で温める処置をされている[誤った療法]」

医療機関選択は国民の自由ですので、すぐにでも変更(転医)可能です。

それまでの通院先に ことわる必要は無く、紹介状なども不要です。

「○○○接骨院へ通院することにします/しました」と、弁護士を通じて 加害者側保険会社へ連絡してください。

ただし、後遺症(※注)が残りそうな場合は、転医した先の医師が認定対応してくれるか、確認が必要です。

 

(5) 通院終了後

賠償金については、治療が終了した後、または症状固定(※症状が改善しなくなった状態)となり後遺症の賠償とすることが決定された後、清算・交渉の手続きに入ります。

◆ 示談

訴訟(裁判)を起こさず、保険会社を介して被害者と加害者が損害賠償につき交渉する、一般的な手順。

◆ 裁判

示談交渉で納得がいかず 折り合いがつかなかった場合 裁判となります。

(その他 詳細はご来店時に説明いたします)

 

(6)注意!よくある保険会社の説明の例

事故が発生すると、当然ですが 加害者側の保険会社から様々な連絡があり、被害者の患者さんは悩まされるようです。

弁護士(※注)を手配した場合、その連絡を直接聞くことが無いので、ストレスが ずいぶん軽減されます。

そして、保険会社から送られてくる書類に署名・捺印する必要があるのですが、記載事項に疑問がある場合は確認し、安易に承諾しないように注意しましょう。

(※その他 詳細は来店時 説明します)

以下に よくある連絡について示します。

◆ (誤)「整形・病院の了解が無いと接骨院の通院は認めません」


国民の医療機関選択の自由を侵害していますので 違法です。

「○○○接骨院へ通院することにします」と弁護士へ伝えるだけで 大丈夫です。

◆ (誤)「接骨院の通院とは別に、一ヶ月に一度は整形外科の診察を受けないと 賠償金を払えません」

整形を併用するか否か と通院頻度は、被害者の仕事・生活の都合により行えば問題ありません。

当店でも、あまりにも仕事が過密になって、1ヶ月以上通院間隔があいた人もいましたが、問題ありませんでした。

 

!注意!

ただし、後遺症が残りそうなひどい傷害の場合、通院終了後に 整形外科医に後遺症認定の診断書を書いてもらう必要があるので、通院間隔については 医師と相談してください。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

◆ (誤)「治療期間は1ヶ月を目途とします」「治療期間は3ヶ月以内となります」

医療従事者ではない人による 治療期間等の医療判断・発言は もちろん無効です。

弁護士を立てると、なぜか このようなことを言われたことがありませんが。

◆ (誤)「被害者側が加入の健康保険で通院してください。後ほど返金します」

一般には、交通事故や喧嘩のような 加害者がいた場合のケガについて 健康保険は使えませんが、「第三者行為による傷病届」の手続きをすることにより、立替払いの制度を使うことができますが、問題があります。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

 

(7) その他 交通事故 知恵袋 chiebukuro

 

(7)-1 首のムチ打ちのケース

衝突事故の場合 首のムチ打ち負傷が よくありますが、自分で首をさすったり もんだりしない方がいいです。 人にマッサージなどしてもらうのはいいですが。
(※その理由など 詳細は来店時 説明します)

 

(7)-2 考えて欲しいこと … 過失割合0対10でも 被害者も損をする

慰謝料などの金銭をもらうことに 遠慮・躊躇する被害者がおられますが、下記のようなことがありますので、できるだけ十分な慰謝料を受け取った方が 後悔しないと考えます。 (実際、過去の事故対応について「聞いておけば良かったなぁ」と後悔する患者さんの話を しばしば聞きます)

● ぶつけられた車は下取り時に事故車扱い。
● 通院のために 自由時間を割いたり、交通手段の手間が かかったり、痛みを伴う期間は人生の損害だと思います。
● 交通事故は後遺症残る。
関節や筋が治っても、「車内でカタンと音がすると気になる」「バックミラーを見るのが多くなった」などのトラウマが残ったりする。

● 伴って、運転時 いらいらしたり 自律神経が乱れる。

 

(7)-3 注意!「見舞金プレゼント」「認定治療院」

ネットでは、接骨院/整骨院が次のような宣伝をしていますが、病院や医師の世界では存在せず、接骨院/整骨院の業界でのみキャンペーンしていて、明らかに悪質です。

◆ (誤)「見舞金プレゼント」

保険会社ではないのに、金銭を提供する接骨院/整骨院/相談センターなどが見受けられます。

不正請求で逮捕されている接骨院/整骨院も多い時代ですので、見舞金を受け取って 後から法的追求に巻き込まれないように注意してください。

「プレゼントの基準」が「自賠責保険適用でxx回以上通院された方に限ります」とありました。

◆ (誤)「厚労省認定の交通事故治療院」「むち打ち治療/交通事故の認定治療院」「交通事故の専門士」

まず、接骨院/整骨院は医師ではないので、「治療」という広告はダメです。

そして、接骨院/整骨院や鍼灸院など、健康保険業務を行なうために必要な国家資格は厚労省が管理しますが、「交通事故の患者を施術しても良し」とする認定試験や審査などは存在しません。

◆交通事故治療院紹介センター/情報センター/交通事故相談センター/むち打ち.com

当店へも 何度か営業電話がかかってきます。

仲介業者であり、我々 接骨院が「月会費〇〇円で、入会いただくと 交通事故の患者さんを紹介します」というものです。

審査なども無く 認定登録院になれます。

… … … … … … … … … …

なぜ このようなキャンペーン・宣伝があるかと言いますと、交通事故の施術について 接骨院/整骨院が受け取る料金は、一般の健康保険適用のそれと比べて高額(※儲かる)だからです。 

業界全体のレベルが問われるので、正直 困っています。

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