イチローさんの初動負荷トレーニングの図解。公民館などに2台の初動負荷マシンを。(page5)

目次 ( “” 付きは 本ページ )

(1)Abstract

(2)Introduction

(3)初動負荷の定義

(4)初動負荷の解説

(5)初動負荷理論のメリット・デメリット

(5)-1 共縮の改善

(5)-2 関節の歪みの改善

(5)-3 日常生活での初動負荷

(5)-4 肩関節・股関節へのアプローチ.筋トレではない

* * * * *

(5)-5 効果が期待できる部位/できない部位、イチローさんの例

(5)-6 正確さと習熟が求められる

(5)-7 コスト・パフォーマンス、安全性

(5)-8 イメージ、形、特化型

(5)-9 禁忌 … 先天性関節弛緩

(5)-10 類似の理論との比較

(5)-10-1 PNF

(5)-10-2 プライオメトリクス (SSC : Stretch-Shortening Cycle)

* * * * *

(6)初動負荷理論の拡散の提案

(7)conclusion

 

(5)-5 効果が期待できる部位/できない部位、イチローさんの例

前述のように、初動負荷マシンは 肩関節・股関節に対して重点的にアプローチするものですので、その2つの関節と その周辺に直接的効果があり、それより少し離れた部位においては 少し効能が低い二次的効果、さらに離れた部位には効果が望めないと考え、次のように3段階に色分けしました。

効果のある部位 初動負荷トレーニング 兵庫県宝塚市 かみたに接骨院 整骨院

ここでは 初動負荷理論の効果について述べていますが、もちろん万能ではなく、関節のアライメント矯正/ joint centration exercise や筋力バランス・トレーニングなどが ベストなアプローチである場合もあります。

例えば 腰痛の場合、「骨盤の矯正」「腰部筋肉のコンディショニング」「背骨や下肢全体の調整」などがベターなケースもありますが、後述の「コスト・パフォーマンス」「安全性」を含めて考えると、初動負荷理論が優位だと考えます。


イチローさんは 2018年春 ふくらはぎを負傷されました。

【 イチロー治した!開幕絶望視の痛みも特殊器具で回復 … 日刊スポーツ(抜粋)】
試合後は、アリゾナの自宅にも設置している、10種類にも及ぶ初動負荷理論の特殊マシンを利用したトレーニングで「治療」。
14日夜に3時間、15日午前に2時間、午後に4時間、さらにこの日の球場入り前に1時間。
延べ10時間にわたってマシンを動かし、患部のケアに努めた。
「結局、リカバリーは酸素と血流。それが促進されれば当然、回復は早いです」。
全身の血行を活発にして患部をほぐし続けたことで、驚異的に回復した。
イチロー自身が「(マシンが)なかったら(開幕は)アウトでしょうね」と明かすほどで、一時の大ピンチから脱出した。

イチローさんは、あれほど頻回に当該トレーニングを積み重ねて、肩や股関節周りのコンディションをより高く維持できても、ふくらはぎは予防できませんでした。

もちろんプロフェッショナルな競技で躍動されるため、ケガは避けられないと思いますが、当該理論の直接的効果が無い部位であることも一因だと考えます。

ですが、二次的効果は望めますし、「リカバリーは酸素と血流」とありますように、股関節の当該トレーニングにより 下肢全体の循環が促進され、回復されました。

ただし、イチローさんは以前から ふくらはぎを傷める可能性があり、予防のためには 初動負荷理論より良いアプローチがあったと考えます。
↓(ブログ ご参照)

ブログ アスリート・有名人のカラダの歪み・癖をまとめてみました 初動負荷トレーニング 兵庫県宝塚市 かみたに接骨院 整骨院

 

(5)-6 正確さと習熟が求められる

(出典 … 【イチロー×豊田章男×小谷真生子 2018 「ここだけの話」(前編)】 by トヨタイムズ さん)

本動画の中で、小谷真生子さんも
「1回行った。物足りないのと、普段トレーニングしている筋肉と違うところがトレーニングされる」
と吐露されています。

初動負荷トレーニングは、仕組みや理屈を理解し、正確さとコツを習熟する必要があります。

初動負荷マシンを使った 様々なトレーニング動画を観ますが、 「弛緩―伸張―短縮」や「パワーの増大」が実行できていない方が見受けられます。

後述に「公民館などに2台の初動負荷マシン設置」を提案しますが、伝播させようとする際 この習熟について苦慮するかもしれません。

 

(5)-7 コスト・パフォーマンス、安全性

例えば、スポーツ傷害のリハビリや改善・向上する必要があったり、腰痛・肩こり・不定愁訴などに悩ませられた場合、対処手順としては 次のようになります。

① まず(必要であれば)病院でレントゲンやMRI検査などをして、

その結果に特別な問題が無い場合、次の対応が考えられます。

② 医療機関などで各種療法

a) 病院やクリニックで治療・リハビリ
b) 代替医療機関(接骨院、鍼灸院、カイロプラクティック、整体、マッサージなど)へ通院
c) パーソナル・トレーナーに依頼
d) 各種アクティビティ(ヨガ教室,太極拳,サークル運動施設, etc)を利用

いずれの選択においても 応対する専門家の技術力によりますが、個人的見解を言いますと、上記の従来の選択肢の中では「c)パーソナル・トレーナー」が 確率的にベストだと考えます。

ただ、他と比べて高額です。 1セッションにつき数千円から1万円を越える場合もあり、さらに 定期的に続けるとなると かなりのコストとなります。

そこで、傷害・不調の状態がある程度まで痛みが無くなり、改善した段階や予防の期間に 初動負荷トレーニングを薦めます。 その理由は以下のとおりです。

●確実に成果が得られる
パーソナルトレーナー等の技術レベル・経験に左右されることなく、当該マシンで正しく実行すれば効果が得られる。

●悪影響が少ない
肩関節・股関節の初動負荷マシンであれば、反り腰であれ腰椎後彎であれ、肘・膝の変形であれ、正しくトレーニングすれば悪影響がほとんど出ないと考えます。(前述 山本昌さんが膝の手術後に採り入れたように) 
一般的マシンより負荷が軽いことも安全である要素です。
 
(※ ただし、一般的マシンと同様に「回数」「負荷」「禁忌」など トレーニングの基本は遵守)

 

(5)-8 イメージ、形、特化型

冒頭でも少し触れましたが、イチローさんの偉業に対する良好なイメージが 本理論を広める際の うってつけの材料であり、メリットとして挙げられます。

「私もイチローさんのように 何歳になっても動ける身体になりたい」
「投げる/走る/打つ などのパフォーマンスを向上したい」
などなど。。。

初動負荷マシンは 目新しい形や動きをしていて、体験していない人にとっては まだまだセンセーショナルだと思いますし、本投稿を読んでいただくと おわかりのように 目的を特化したシステムであるため、その仕組みに納得すると 体感したくなると想像します。

 

(5)-9 禁忌 … 先天性関節弛緩

生まれつき靭帯の弾性がゆるい人がいます。
例えば、普段 柔軟体操やストレッチを行なうわけではないのに、「指が反って 前腕につくとか」「前屈が柔らかい」という人がおられます。

症状名は次のとおりです。

●全身弛緩性関節症
●全身性関節弛緩症
●先天性全身関節弛緩症
●過剰運動症候群

状態は、関節を支える靭帯がしっかりしないので、不安定となって関節痛などが起きます。
当店では 肩関節・股関節・膝関節の症例が多いです。

この関節弛緩のケースでは、初動負荷トレーニングの「可動域拡大」や「柔軟性向上」は真逆であり、程度により やり方を工夫するか、場合によっては禁忌であることがわかります。

そして、長年 私が疑問視しているのがイチローさんの柔軟性です。

(出典 … 【20160422 マーリンズ イチロー 試合前のアップ中】 by AKI ICHIROAD さん)

見た感じが柔軟過ぎるので 弛緩症を疑い、次のように想像していました。

●「頻回に初動負荷トレーニングをするのは関節の安定性を維持するためか?」
●「 ネクスト・バッターズ・サークル で開脚ストレッチするのは股関節痛があったからか?」
●「単に、初動負荷トレーニングをやり過ぎると このようになるのか?」

※追記
宇多田ヒカルさんも該当していたようです。

(※ブログ用投稿)

宝塚市 かみたに接骨院(整骨院)さんの投稿 2019年5月30日木曜日
【 宇多田ヒカルが過剰運動症候群公表 ライブ裏にあった激痛の爪痕(女性自身)】

 

(5)-10 類似の理論との比較

 

(5)-10-1 PNF

初動負荷理論と類似のものに、PNFがあります。
PNF … proprioceptive neuromuscular facilitaition. 固有受容性神経筋促通法。

小山裕史氏の著書「野球トレーニング革命」では 以下のように 類似性を述べられています。

【 『BML(初動負荷)』の代表的な特徴として…(途中略)… PNFの効果を有する 】

日本PNF学会による定義は 次のとおり。

【 PNFとは、固有受容器を刺激することによって、神経筋機構の反応を促通する方法と定義され、末梢神経疾患のみでなく、中枢神経疾患の治療としても用いられることが大きな特徴である。
固有受容器とは、位置、動き、力の受容器のことで、関節包の受容器、靭帯の受容器のほかに、筋紡錘、腱紡錘、関節上の皮膚の動き受容器をさし、これらの受容器の刺激の方法として、関節の圧縮・牽引、筋の伸張、運動抵抗、PNF運動開始肢位などがあげられる 。】

上記のように、かなり広範囲をカバーする定義ですが、実質的なPNF運動は次のようです。

【 Kabatが、ポリオ後遺症患者に対するリハビリテーションから Sherringtonの研究などを基にした神経生理学的原理を引用、理論化し、弱い遠位筋の反応を機能的に関連のあるより強い近位筋からの発散によって促通する際に、最大抵抗と伸張の効果を確認できるらせん的および対角線的な特徴をもった集団運動パターンの運動の組み合わせを発見した。】
(出典:日本PNF学会)

初動負荷理論とPNFは、似通った点と 相違する点があると考えますが、本投稿では ここまでとし、関連について詳述しないことにします。

 

(5)-10-2 プライオメトリクス (SSC : Stretch-Shortening Cycle)との比較

小山裕史氏の著書「野球トレーニング革命」で 以下のように述べられています。

【 『BML(初動負荷)』の代表的な特徴として…(途中略)…『弛緩ー伸張ー短縮』を繰り返すプライオメトリクスの特徴を有する。】

初動負荷トレーニングと比較して、プライオメトリクスは 関節の歪みや不調などが十分に小さい人や、コンディションが良好な人が実行するものだと考えます。

それに対して、ワールドウイング社のジムでは 高齢者も運動されているように、ある程度の身体的優劣や不調でも許容できるのが、初動負荷トレーニングだと考えます。

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