目次 ( “ → ” 付きは当ページ )
(2)-1 股関節外転筋群とは
(2)-2 経年変化メカニズム(全般)
(4)-1 膝関節内反とMikulicz line[*追記]
(4)-2 膝関節内反・下腿骨湾曲の例
(5)-1 内がえし・回内とは
(5)-2 経年変化メカニズム(内がえし)
(5)-3 経年変化メカニズム(回内)
(5)-4 内がえし・回内動作の悪影響と対策
(5)-5 接地時の標準肢位(案)[*追記]
(6)-1 Toe-out変形とは
(6)-2 Toe-out変形がなぜ悪いのか
(6)-3 経年変化メカニズム(Toe-out変形)
→ (9)-1 エリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手
→ (9)-2 鈴木優花選手 第一生命 ← 大東文化大学
→ (9)-3 金光由樹選手 東海大学
→ (9)-4 不破聖衣来選手 拓殖大学(追記)
→ (9)-5 星岳選手 コニカミノルタ(追記)
→ (9)-6 田中希実選手 New Balance(追記)
→ (9)-7 ドルーリー朱瑛里選手 (追記)
→ (9)-8 鈴木亜由子選手 日本郵便 (追記)
→ (9)-9 Kelvin Kiptum選手 (追記)
→ (9)-10 塩尻和也選手 富士通 (追記)
→ (10)おわりに
(8)なぜ細かいフォームに着目するのか
なぜ 前述のようなフォームの細かい点を述べたのか、その理由を以下に示します。
トップランナーになるための要素として下図のような3つがあると思います。
現在、マラソンの世界記録はキプチョゲ(Kipchoge)選手が 2時間1分台であり、そして 世界十傑に入るためには 2時間3分36秒を切る必要があります。
上図の三拍子 全てを高めていかないと Top10 レベルに届かないでしょう。
◆「身体特性」「メンタル・経験」について
ここでいう「身体特性」とは、体脂肪率・筋量などの骨格特性、最大酸素摂取量 VO2max などの心肺能力、エネルギー代謝特性などを想定しています。
「身体特性」を高めるためには、高地トレーニングや各種トレーニング技術、栄養学などが適用できるでしょう。
「メンタル・経験」を高めるためには、メンタルトレーニング、カウンセリングなどが想定できます。
◆「フォーム」について
そして、「フォーム」については、現代は情報社会なので 様々な知識が得られます。 フォアフット走法や体幹のストレングスや姿勢など、多岐にわたる知識が手に入ります。
それに加えて、前述の ムダな横方向(前額面)の動作や神経伝達不良を取り除いて、より最適化したフォームでないと アフリカ勢の身体特性の優位性に太刀打ちできないと思います。
走る陸上競技は 身体を前方へ効率的に移動させるものであり、フルマラソンでは 数万歩という回数で接地衝撃を繰り返すことから、小さなムダや疲労などが積み重なって 大きな影響となります。
◆ 常識にとらわれない青山学院大学駅伝部トレーニング
青山学院大学駅伝部の原晋 監督も、次の記事によると「腕立ても腹筋もしない」という従来の常識にとらわれない お考えで、ランナーの成熟化を目指しておられます。 細やかな ひとつひとつの大事さを感じておられると思います。
箱根駅伝の連覇を実現させた“腕立ても腹筋もしない”トレーニングとは。
Facebook navi (フェイスブックナビ)さんの投稿 2016年4月16日土曜日
(9)注目する選手
(9)-1 エリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手
◆ Core Stability … △(Rolling 少し)
◆ 下腿骨の湾曲変形 … 〇(無し)
◆ 内がえし・回内 … △(右足の内がえし少し。 左足の回内少し)
◆ Toe-out … △(両足。ただし 独特の骨盤ツイストをされているので 膝関節自体の外旋は少なめか)
◆ 股関節伸展 … 〇
恐れながら申し上げますと 100点満点ではありません(汗っ)。
ただ、この INEOS 1:59 では、やや前傾で かつ ブレの無い安定した体幹と、緩急を効かせた 素晴らしい脚運びが、△のマイナス分を上回っているのでしょう。
◆ 独特のツイストについて … 東京オリンピック 2021年[*追記]
Kipchoge選手の水平ツイスト動作は 股関節回旋でクイッと体幹方向を変えるようなフォームであり かつ 胸椎・腰椎の回旋角度が小さい
2021年の東京オリンピック2位の Nageeye選手(白いキャップをかぶっている)との比較
Angle of Hip Line
Angle Between Lines
ポイント
🔴Kipchoge選手の骨盤の水平回旋は Nageeye選手より大きい(Angle of Hip Line)
🔴Kipchoge選手の胸椎・腰椎のツイストは Nageeye 選手より小さい(Angle Between Lines)
🔴厚底シューズの反発を生み出すフォーム
🔴股関節周囲の負担が大きい代わりに腰椎ツイストが軽減されるフォーム
🔴このツイスト動作において Kipchoge選手と塩尻和也選手は似ていて 大迫傑選手は二人と異なる(※後述)
◆ キプチョゲ選手にも経年変化(?) → キプチョゲ選手の空力対策(?)[*2023年修正]
また、旭化成 村山謙太選手が、先日2020年2月のレースで キプチョゲ風のテーピングをされたとのことです。
(※ブログ用投稿) https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2020/02/10/kiji/20200210s00056000089000c.html?amp=1
宝塚市 かみたに接骨院(整骨院)さんの投稿 2020年2月28日金曜日
下腿の外側にあることから、「内がえし・回内」をコントロールするテーピングのように見えます。
深読みすると、キプチョゲ選手の足関節にも経年変化が起こっているのかもしれません。
↓
[*2023年 追記]
間違ってました💦。
キプチョゲ選手のテーピングは NIKE社のAero Bladesシリーズ製品と思われます。
そして、村山謙太選手が それを真似ていると思っているならば、残念ながら間違ってます(失礼ながら、Aero Bldesと同様の空力特性を得られるテーピングには見えない)。
◆ 経年変化しないキプチョゲ選手[*追記]
Kipchoge 選手 分析(その1)
大迫傑 選手との比較
ランニングの脚接地時の足関節動作(回外・回内など)が過度な場合における 傷害等との相関を述べた論文・書籍は様々見受けられます
歴代のタイムを出す 速い選手の多くに経年変化が見られますが Kipchoge選手は良い方向へ矯正または維持されているように感じます
Kipchoge選手は #東京オリンピック で #NIKE #AeroBlades を使用していたように チームのテクノロジーがシューズあたりにも反映されているのかも
もちろん 画像の癖は コンディショニングやトレーニングでも改善でき 特別なテーピングなど不要ですが
🏃♂️
明日の #東京マラソン 🇯🇵大迫選手を熱烈応援しますッ🇯🇵
(9)-2 鈴木優花選手 第一生命 ← 大東文化大学
◆ Core Stability … 〇
◆ 下腿骨の湾曲変形 … 〇
◆ 内がえし・回内 … 〇(ほぼ無視できる)
◆ Toe-out … 〇
◆ 股関節伸展 … 〇
そうなんです! 文句無しのフォームです。 私のイチオシの選手です。
◆ プリンセス駅伝2022 (2022年10月23日 追記)
先日 開催された #プリンセス駅伝 2022
かみたに イチオシの #鈴木優花 選手(#第一生命。#大東文化大学 卒)、社会人1年目は ほろ苦いスタートだったでしょうか?
第5区間順位6位
🏃
2020年のフォームと比較すると、腕(特に左腕)の横方向への振りが大きくなり(外転変位)、その影響で右足爪先がtoe-outか?
🏃♀️
加えて 右足関節が回内変位(over pronation)
🏃
右下肢の負担が心配です
🏃♀️
体幹の水平ツイスト動作で発生するエネルギーに対して、立脚側がtoe-outしてバランスをとる走法は、短距離走ではアリだが 長距離走では適さない。
🏃
体幹・骨盤の姿勢はバッチリ健在なので、修正して頑張って欲しいなぁ。
p(^_^)q
🏃♀️
区間新を叩き出した #九電工 #逸木和香奈 選手が素晴らし過ぎましたねぇ〜💐
◆ 名古屋ウィメンズマラソン2023 (2023年3月 追記)
名古屋ウィメンズマラソン #鈴木優花 選手
昨年の #プリンセス駅伝 より 少しリラックスしたフォーム
でも 以前の投稿で述べましたように やはり学生時代のフォームの方がベターだと思います
ボディバランスが少し変わりましたか🤔
中盤までの姿勢や体幹の安定性は健在なので 今後 さらに飛躍されるよう 応援しまッす🏁🇯🇵📣
第一生命
◆ MGC2023 優勝! [*追記]
いやぁ〜 とうとう、マラソンの頂点に〜 👏👏👏
(9)-3 金光由樹選手 東海大学
◆ Core Stability … 〇
◆ 下腿骨の湾曲変形 … 〇
◆ 内がえし・回内 … 〇(右側 わずかに内がえし)
◆ Toe-out … 〇
◆ 股関節伸展 … 〇
金光由樹選手も素晴らしいです。
ただ、脚を蹴り上げて 膝を曲げた瞬間 膝が外側へ流れる(ぶん回し)ことから、股関節外転筋群が硬そう(特に右側)です。
(9)-4 不破聖衣来選手 拓殖大学(2021.12 追記)
◆ Core Stability … 〇(右側 わずかにブレ)
◆ 下腿骨の湾曲変形 … 〇
◆ 内がえし・回内 … 〇(右側 内がえしわずかに)
◆ Toe-out … △(右側 少し)
◆ 股関節伸展 … 〇(右側 わずかに不足)
2021年、彗星の如く現れました〜!
ダイナミックなストライドが素晴らしいっ♪
右股関節・右腰・右骨盤が少し気がかりです。
◆ 日本学生個人選手権の結果 (2022年4月19日 追記)
【 #不破聖衣来 #5000m #日本学生個人選手権 】
坐骨痛は順応できても #アキレス腱炎 はフォームの影響が大
🏃♂️
前人未到の記録に挑戦するアスリートは 今までとは違うアプローチが必要かも
佐々木朗希 投手のように
🏃♀️
5月7日かぁ〜 p(^_^)q🏁
◆ 日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ)の結果 (2022年9月9日 追記)
拓殖大学 の #不破聖衣来 選手。
今年1月の故障から復帰。 先日 9月9日の #日本インカレ #女子10000m に出場し、優勝〜
久しぶりのラストスパート、素晴らしかった〜🏁
まだ 本調子じゃないのでしょうが、気がかりなのは、映像のような 左足の回内動作と、カラダの軸の左右への挙動(Rolling)。 今後 癖にならないよう、予防のコンディショニングやトレーニングが必要。
昨年(日中の映像)は むしろ右足の回内動作が顕著だった。 なので、報道されてた #右アキレス腱 を傷めた原因と考えられる。
そして、右の痛みをかばうように カラダの軸が左へ傾く癖がついたのか、それとも、以前のブログで書いた『経年変化(体幹のRolling)』か? (昨年のフォームでは 左肩が落ちていない;Rollingしていない)
https://www.instagram.com/p/B9I8LoGFvoy/?utm_source=ig_web_copy_link
(※2020.02.29の投稿)
それにしても、スイッチが入った時のスパートは、躍動感に溢れていて ピカイチ🎖
着実に伸びていって欲しい。
◆ 全日本大学女子駅伝 (2022年10月30日 追記)
“かみたに” オシの #拓殖大学 #不破聖衣来 選手、来たる12月10日の「#エディオンディスタンスチャレンジ in 京都」10000m へのエントリーが発表された。
熱烈応援するッ 🏁 🏁 🏁 🏁 🏁
【 添付gif映像説明 】
🔴10月30日(10/30)の全日本大学女子駅伝5区の序盤映像
🔴右脚 立脚期姿勢の過去との比較
昨年(2021)の全日本大学女子駅伝と、
9月9日(9/9)の #日本インカレ 女子10000mとの比較。
右脚 立脚期の動揺が だんだん増大していて 腰・骨盤・右下肢が心配。
🔴左脚 立脚期姿勢の過去との比較
以前の投稿で述べました、
「カラダの軸の左右への挙動(Rolling)」は、9/9に比して小さくなったが、
「左足の回内動作( くるぶし の内側への落ち込み )は、依然としてある。
🔴10月30日全日本大学女子駅伝 5区の序盤映像
序盤スロースタートのため 関西大学の選手に一時 追いつかれる。
しかし、後半のスパートは流石だったなぁ🙌
(9)-5 星岳選手 コニカミノルタ(2022.2 追記)
◆ Core Stability … 〇
◆ 下腿骨の湾曲変形 … △(左側 少し)
◆ 内がえし・回内 … 〇
◆ Toe-out … 〇(右側 わずかに)
◆ 股関節伸展 … △(少し不足)
このブログ追記の前日(2022年2月27日)、「大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会」で優勝されました 星岳選手です。
タイムが出にくいと言われる大阪のコースで 好記録を出されました。
2位の山下一貴選手および3位の浦野雄平選手と比べると明瞭ですが、体幹が立っていて 安定しています。
ただ、骨盤が少し前傾しているので、Initial Swing (遊脚初期)で股関節伸展不足があり、今後 腰・骨盤・股関節あたりが気になります。
(9)-6 田中希実選手 New Balance 豊田自動織機(2022.4 追記)
先日(2022年4月24日)の兵庫リレーカーニバルでのフォームが気になったので 投稿します。
◆ Core Stability … △(左側 少しブレ)
◆ 下腿骨の湾曲変形 … 〇
◆ 内がえし・回内 … △(両側 少し)
◆ Toe-out … △(左側 少し)
◆ 股関節伸展 … △(両側 少し不足)
臀部・大腿部が筋力アップされたように お見受けしますが、このフォームだと 左側の腰・骨盤・下肢が気になります。
去年の東京オリンピックや、去年(2021年10月)のミドルディスタンスサーキット東京大会1000m(下図)と比較すると、腕の振り・体幹の動揺・膝の曲げ角度(脱力)が違います。
まっ、先日(2022年4月)の兵庫リレーカーニバルでは、1500mのすぐ後に10000mも出場されたのと、はたまた 雨模様だったのもあって、フォームを変えられたのかもしれませんね。
マラソンを視野に入れるならば、昨年のフォームがいいと思います。
◆ 木南記念800m棄権 (2022年5月1日 追記)
やはり 調子が悪かったようですが、右太ももなんですねぇ。 ハズレました〜
次に セイコーゴールデングランプリ陸上(2022年5月8日)が予定されているとのこと。
◆ 世界クロスカントリー選手権大会 (2023年2月 追記)
田中希実 選手
【 故障明け田中希実「成長できたと胸を張れたら」走れなかった期間が生きるよう世界クロカンへ …. 左股関節に痛みがあった 】(日刊スポーツ)
田中選手のtoe-off後の上半身ピッチング動作(反る動作)は 左toe-off後の方が右のそれに比して少し大きい
(※ポニーテールの髪の上下動でわかりますね)
(映像は12月の #エディオンディスタンス)
そもそも 反り腰になると 股関節の位置が後方へズレる
(体幹重心に対して 下肢重心が後方へ偏位)
↓
それを補うために 股関節が屈曲・回旋し 立位のnormal position ではなくなる
↓
短距離や前傾のスポーツなら影響が小さいが マラソンのように立位で長時間運動すると 股関節や その上下(腰・大腿)に影響
toe-off後 体幹に働く伸張反射は 選手の耐性・特性に応じて 胸椎〜腰椎〜股関節などの部位に分散して負荷されます
アフリカ人や田中希実選手は 腰椎の負荷が大きめですが 日本人は 腰椎に負担をかけない(あまり反らない)方が良いように感じます
日本人の骨盤サイズは外国人のそれと比較して小さく 伴ない 股関節を支える臀筋力も小さいからです
今回の左股痛と それ以外の 昨年5月の右大腿の不調や ブログでも述べました 両下肢・体幹を含めた経年変化が心配ですが 世界クロスカントリー選手権 での成長に期待します❗️
p(^_^)q
田中希実 選手 #世界クロスカントリー 14位❗️
素晴らしい〜💐
アフリカ勢に果敢に望む姿 感動しました〜🏅
ポニーテールではないので ピッチング動作(※前日の投稿 御参照)が見えにくいですが それどころではないですね💦
アップダウンや不整地で 股関節周辺にはリスクが高かったですが 暑い中お疲れ様でした👏
歴史に残るでしょう〜🌱
◆ Maurie Plant Meet Melbourne 2023(2023年2月 追記)
◆ セイコーゴールデングランプリ陸上2023横浜(2023年5月21日)[*追記]
前述のように、5月のレースで股関節外転に加えて 膝関節の内反があり、下記のようにその年の10月、膝の違和感があったようです。
◆ 全国都道府県対抗女子駅伝(2024年1月14日)[*追記]
田中選手の疾走が素晴らしかった💐
以前と比較して 下記の変化が気になった
🔴Rolling(※ブログご参照)が時々大きい
🔴左足接地時の足底面角度(内がえし)が大きくなった
内がえし等の前額面の過度な動作はエネルギーロスとなり 接地時のストレス蓄積も心配
(9)-7 ドルーリー朱瑛里選手 (追記)
ドルーリー朱瑛里 選手
『#全国女子駅伝 17人ゴボウ抜き‼️』(3kmという短い区間で‼️)
映像は先日の全国女子駅伝と、昨年10月の #U16陸上競技大会 #1000m のものです。
ドルーリー選手の脚が心配です。 特に左側。 短距離ならいいと思いますが、中長距離を目指すならば不安です。
ブログで書いた 経年変化と符合します。
【 マラソン選手の身体の経年変化とランニングフォームの最適化 】
http://kamitanisekkotu.com/2020/02/29/post-4117/
経年といっても まだ中学3年生なので、小学4年生から陸上を始められたという、その練習の影響なのか 先天性なのか 不明ですが。
駅伝のTV解説では、貧血があったと言われてましたので、骨髄造血機能を含めた骨の発育も懸念されます。
そして、toe-off(離地)後、脊椎が反る動作はエネルギーロスに繋がると考えます。
ただ、圧巻のストライドと、骨盤の前額面での安定性は素晴らしいと思います。
大事に伸びていって欲しいな。
◆ Core Stability … △(Toe-off後 少し脊椎を反る)
◆ 下腿骨の湾曲変形 … △(左側 少し)
◆ 内がえし・回内 … △(右側 内がえし少し、左側 回内少し)
◆ Toe-out … ○(両側 わずかに)
◆ 股関節伸展 … ○
◆ 全国都道府県対抗女子駅伝(2024年1月14日)[*追記]
🔴 左膝テーピング … 膝蓋骨下方〜膝関節内側
🔴 磁気テープ… 両大腿内側]
ドルーリー朱瑛里 選手 2区(4km) … 12:47
田中希実 選手 高1(2016)の時 1区(6km) … 19:37
加速時や左下肢荷重時の左膝関節内反は特に気になります
五島莉乃 選手の下腿骨湾曲変形について前述しましたが 成長期の この内反荷重の繰り返しにより 骨性の悪影響をおよぼすことが心配
(9)-8 鈴木亜由子選手 日本郵便 (追記)
名古屋ウィメンズマラソン
鈴木亜由子 選手の言う「本能に任せた」走りを見せてもらった気がする
Rolling動作で右に傾いて 右側を軸として左脚をぶん回す独特の走法
過去に右舟状骨を骨折しているけれど かばうような癖が付くこと無く 右足関節を回内し 荷重をしっかりかける
リスクのある走法だと思うが #パリオリンピック を目指す強い気持ちが伝わる
当店ブログで述べた 外転筋群の硬化・Rolling動作の影響も心配だが ストライド全盛の現代で ピッチ走法を貫くスタイルも そこに賭ける強い想いを感じる
いやぁ スゴかった
(9)-9 Kelvin Kiptum選手 (追記)
(※)「内がえし」「回内」「Rolling」「Toe-out」
少しの点を除いて Kiptum選手のフォームは理想に近いと考えます👏👏👏
🔴内がえし・回内
当店ブログで述べている「標準肢位(案)」と同様で エネルギーロスが小
🔴Rolling
下半身のRollingは かなり小さいので理想的
上半身のみを左右に倒す程度(特に右側に倒す)
🔴Toe-out
変形は小さそうで理想的(考察に最適な映像を見つけられていないが💦)
🔴接地は踵寄り
近年の「フォアフット接地」や「ミッドフット接地」ではなく「踵接地」寄り
Eliud Kipchoge選手より 僅かに前後開脚角度が小さく 身長の割に上下動が小さいため swing phase が比較的短くなり「踵から接地してしまっている」という感じ
身長
Kipchoge 167cm
Kiptum 180cm
🔴上下動(衝撃)が小さいことは 疲労の蓄積が小さく 有利
🔴ハートの強さ
ラストスパートで出し切る ハートの熱さ
公式のマラソン大会で2時間切りを見れたら 異次元でしょうねぇ〜😁
(9)-10 塩尻和也 選手 (追記)
EliudKipchoge 選手と #塩尻和也 選手は似ていて #大迫傑 選手は二人と異なる(「内がえし」「回内」の差異を除く)
それぞれにメリット/デメリットがある
大迫選手の方は日本人によくあるフォーム
Kipchoge & Shiojiri are similar, Osako is different.
キプチョゲ #Rolling 動作
以前 投稿した 股関節周辺に負担が集中するフォーム
HipJointLoading
https://twitter.com/sekkotsuin_kamy/status/1649035242127384582?s=46&t=UHumth9VxSG0FJlAClyxPg
股関節・骨盤の耐性に依って #GroinPainSyndrome に類似した 大腿前面・鼠径部の疼痛等が生じる
Kipchoge 選手が #BostonMarathon 2023で upper leg の不調が発生した原因のひとつと考える
【 #塩尻和也 選手 #日本選手権 #5000m 優勝〜🏆✨】
10000m に続き素晴らしい〜🎉
2019年 膝手術から よくぞ〜👏😂
Rollingによる下腿軸傾きがあるものの 内がえし角度が小さいため それらによる悪影響が小
順天堂大学時代から変わらぬ素晴らしいフォーム
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid02ag4k1ENPsWeegTTYkGqAG1K8osVjU5X35UdoSRUvjmrBovZGps1rre9oiLEpxQQbl&id=1247016028713229
(10)おわりに
◆ 適確なコンディショニングについて
これまで述べた問題(下記)に対処する方法は、補強トレーニングや運動療法などが考えられますが、マンツーマンによる適確なストレッチや、mobilizationなどの手技を併用するのが より効果的だと考えます(手前味噌になりますが💦)。
● 外転筋群の硬化(骨変形・疲労骨折)
● 内がえし変形
● 回内動作
● Toe-out変形
なぜならば、自身でやる補強トレーニングを例えると、カチカチに固定したスキーブーツを履いて 下肢のドリルをやっているのと似ているからです。
(いい例えが思いつかないです💦。 「まず そのスキーブーツをはずすような 前段階の手技を施してからトレーニングをしないと効果が上がりにくい」 という意味です)
加えて、前述の「神経伝達の不良」を改善するためには、フォームローラー(ストレッチポール)などの器具を使ったセルフケアにも限界があります。
◆ アスリートの状態と適切なコンディショニングのすすめ
大迫傑選手の著書に次のような記述があります。
中学1年で競技を始めて、すでに僕は14年も走り続けていて、自分では競技人生は終盤にかかってきていると感じています。正直に書くと、いつ足が壊れてもいいと思っているし、壊れたときは競技をやめようという気持ちで日々走っています。それはもしかしたら今年かもしれないし、来年かもしれない。そうなっても次の道はあるし、時間をかけて探していけばいい。
「まえがき」にて、女子マラソンの「記録が伸びずに引退」というケースの話を述べました。
練習を積み重ねることにより心肺能力や筋の特性などが向上するけれども、同時に この「壊れるかもしれない」と感じる経年変化があるから 伸び悩むんだと想像します。
女性アスリートの場合、ホルモン・バランスの乱れによる骨などの悪影響に対しては 別途 繊細なアプローチが必要ですが、それ以外の 本投稿で述べた経年変化は、男女共に 適切なコンディショニングで改善できるものです。
大迫傑選手が、昨年 Twitter を通じて 以下のように発信され、今 陸上界は盛り上がって来ました。
世界的アスリートが また誕生するのを待ち望んでいます。
◆ 再現性について[*追記]
発表された記事にも、「再現性が低い(好記録を出し続けることができない)」理由として メンタル面が挙げられていたり、他方では 厚底シューズに依存した故障が報告されていますが、本投稿で述べている経年劣化も「再現性が低い」原因だと考えます。
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